・取材してきました! 2016-11-21 17:32

ミュージカル「黒執事」~NOAH’S ARK CIRCUS~
開幕レポート&舞台写真が到着!

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ミュージカル「黒執事」が2年ぶりの新作公演!
サスペンスとダーク・ファンタジーが混ざり合う
「サーカス」の世界

 

11月18日(金)、TOKYO DOME CITY HALLにて『ミュージカル「黒執事」~NOAH’S ARK CIRCUS~』が初日を迎えた。
全世界でシリーズ累計発行部数2300万部を突破する漫画作品「黒執事」を原作として、好評を得てきた人気シリーズ。昨年は中国3都市での海外公演も成功させた。
今回は2年ぶりの新作公演。原作ファンからも人気の高い【ノアの方舟サーカス編】を上演する。

 

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舞台は19世紀の英国。ヴィクトリア女王の<裏>の仕事を請け負う<悪の貴族>ファントムハイヴ家の若き当主・シエルと、その執事・セバスチャン。
セバスチャンの正体は悪魔であり、シエルはある悪夢の夜に彼と契約を交わしていた。シエルの願いを叶える約束の日まで「当主」と「執事」の間柄となった2人は、女王のために裏社会の事件を日々片付けている。
ある日、子供の連続誘拐事件を探るように女王からの命を受けた2人は、移動式サーカス団「ノアの方舟サーカス」に出向き、入団テストを受けてサーカス団に潜入することになる……。

開幕時間になると2人組のピエロが現れ、愉快な仕草とアドリブ力で客席を引き込んでいく。耽美で退廃的な世界観が強い「黒執事」の幕開けとしては珍しいが、ほっこりとした笑いは「サーカス編」の導入部にピッタリだ。

 

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セバスチャンを演じるのは、前作に引き続き古川雄大。抜群のスタイルと美貌、そして大作ミュージカルでもポジションを確立している歌唱力で観客を魅了する。悪魔ならではの誘惑をかける場面もあり、色気も大幅増。
呪われた運命を抱えるシエル役には、オーディションで選出された内川蓮生。小学生とは思えぬ堂々とした立ち振る舞いと、少年しか持つことの出来ない可憐さを併せ持った逸材だ。

この二人の危うげな関係性がストーリーの芯を貫いている。古川は「執事」としてのスマートかつ甘い顔と、「悪魔」としての禍々しい仕草を一分の隙も無く使い分けることで、セバスチャンがシエルに対して持つ並々ならぬ執着と忠誠を表現した。
油断の出来ない立場上、滅多に笑顔を見せないシエルと、とにかく万能のセバスチャン。そんな2人がサーカス団に入団する際に見せるコミカルな表情は、これまでのシリーズを見てきたファンにとっても、貴重なシーンと言えそうだ。

そして今回のメインであるサーカスのシーン。登場する面々が見せるパフォーマンス、その耽美さとクオリティの高さに息を呑む。ナイフ投げの名手・ダガーを演じる三津谷亮が、世界一チャンピオンのレベルを持つ一輪車の技を惜しみなく発揮している。

綱渡り・空中ブランコ・猛獣使いといったサーカスならではの曲芸も盛り込まれており、エンタテイメント性あふれるステージが繰り広げられる。プロジェクションマッピングなど演出も多様で、見飽きさせない。
この高揚感がある程、後に明かされる身の毛もよだつサーカス団の裏部分が際立った。サーカス団が秘めてきた闇と、シエルの過去が混ざり合うクライマックスは、道化師・ジョーカーを演じる三浦涼介の熱演と歌声で、更に胸を打つシーンとなっている。

 

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サーカス団のヘビ男・スネークを演じる玉城裕規、インドの王子・ソーマを演じる陳内将、ソーマの執事・アグニ役にはCROSS GENE のボーカルとしてグローバルに活躍中の TAKUYAと、多方面で活躍するキャスト陣が顔を揃えているのも今回の見どころ。原作人気の高いキャラクターを好演している。シリーズ常連キャストも安定。シリーズ4度目の出演となるウィル役の輝馬が光る。

華麗な歌とパフォーマンスに誘われた先で、謎めく闇に飲み込まれていくような、得体の知れないテントの裏側を覗いてしまったかのような、深い余韻を残してくれるステージだ。

東京公演は27日(日)まで。福岡・兵庫・愛知公演と続く。

 

取材・文/片桐ユウ

 

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【公演情報】

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©2016 枢やな/ミュージカル黒執事プロジェクト

ミュージカル『黒執事』~NOAH’S ARK CIRCUS~

日程・会場:
2016/11/18(金)~11/27(日) TOKYO DOME CITY HALL
2016/12/3(土)・12/4(日) 福岡・キャナルシティ劇場
2016/12/9(金)~12/11(日) 兵庫・あましんアルカイックホール
2017/12/17(土)・12/18(日) 愛知・刈谷市総合文化センター アイリス 大ホール

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