・取材してきました! 2014-12-29 19:26

ミュージカル『サムライ7』稽古場レポート

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黒澤明監督作として世界的にも有名な映画「七人の侍」、そしてそれをアニメ化した「サムライ7」。あまりにも有名な作品が今度はミュージカルとして蘇る。稽古場で披露されたのは、前半にラストに歌われる「侍」。歌うのはカンベエ役の別所哲也。別所演じるカンベエを中心とした7人が立ち上がる、前半を象徴するシーン。楽曲披露後に行われた囲み取材より、みなさんのコメントを。

 

上島雪夫(演出・振付)

世界に名だたる名画がベースとなっており、人気アニメとなって、それがミュージカルになるということで、今まで観たことないような時代劇ミュージカルにしたいなと思っています。
原作をベースにしながらも、アニメがもっている不思議なキャラクター、おもしろいエピソードを、アニメならではのダイナミックさ、ファンタジックさを失わないように、且つ原作の良さも消さないようにミュージカルにするということに挑んでいます。素敵なシーンがいっぱいできると思うので、ぜひ皆さんに観て欲しいです。

 

別所哲也(カンベエ役)

黒澤監督映画としても有名ですし、アニメでも支持をあつめ、人気がありました。それがミュージカルになるということで、どういうカンベエが作れるんだろうと、今まさに稽古をしている最中です。
カンベエというのはサムライでありながら、負け戦しか知らない、生きるとはどういうことなのか、侍とは何か、正義とはなにか。日常過ごしていると死に向きあうことがないですが、“侍”が何に向かって生きていくかということを、この男くさいメンバーと作り上げられたらと思っています。
日本の名作がミュージカルになって、世界に発信して興味深いものに思ってもらえるような作品にしたいと思っています。

 

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矢崎広(カツシロウ役)

侍になりたい!という願う少年を演じます。この物語の中で、僕の演じるカツシロウが、一番もがいで悩んで苦しんで、成長していく役だなと思います。その中で、その「侍になりたい」という想いだけで、どこまでいけるのか、僕自身もカツシロウと一緒に戦って、もがいている最中です。どういったカツシロウになるか楽しみにしていたければと思います。
映画もアニメも好きで、2つの作品がある中でのミュージカル化ということで、2つの作品の魅力はそのままに、このミュージカル化で作品の世界観が広がればいいなと思っています。

 

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古川雄大(キュウゾウ役)

キュウゾウは二刀流の武士で、強いです。7人の中でも一番強いと言われる侍なんですが、刀を握る意義を失った役でもあります。そんな時にカンベエと出会い成長していくという役です。すごく個性的な皆さんがそろっているので、僕自身も個性的にキュウゾウを演じられたらなと思っています。
台本に「キュウゾウが神速で」って書いてあって、僕自身このキュウゾウを通して、どれだけ神に近づけるか挑戦してみたいと思います。

 

野島直人(シチロージ役)

カンベエとともに戦を闘ってきた仲の役。仲間との絆を尊重しながら、ひとつのチームを作り上げていく、そういう役割を担っている役所です。シチロージは槍の名手なんですが僕は槍が初めてで、槍と早く仲良くなるように頑張っています。
それぞれ違う個性の男たちが集まって一つの目標に向かっていくという作品です。男同士の絆、友情を感じてもらえればなと思ってます。

 

永山たかし(ヘイハチ役)

ヘイハチというのは一見のんきでニコニコしてる印象なんですが、なぜそうなのか、というのがこの役の面白いところだと思っています。ヘイハチは何のために生きているのか?というのが後半に表現されていますので、その部分をどれだけ観ている方に伝えられるかというのが、見せ所かと思っています。繊細に細かく作っていければと思っています。

 

黒須洋壬(ゴロベエ役)

ゴロベエは、戦のプロだったのですが 時代とともに刀を持つことなくなって、大道芸として活動している、カンベエの“押し込み退治”をみて、血が騒いで、また戦場に戻りたいと思った、戦が本当に好きな役どころです。この作品はは、日本より発信して、海外に認められる作品になればいいなと思っています。

 

大澄賢也(キクチヨ役)

キクチヨは、映画では三船敏郎さんが、豪快にエネルギッシュに人情味あふれる演技をされていました。今回はミュージカルですし、サムライ7というアニメがベースになっていますが、根底に流れている、あの時代の日本男児の熱さをもって作り上げられたらと思います。
侍に憧れ、カンベエに出会って、成長していく役です。この物語は7人が皆成長する物語です。今回、上島さんを筆頭に、この7人、このカンパニーに出会えた物語を千秋楽まで続けて、みんなで成長していきたいと思います。