ダイヤのA The LIVE Ⅲ 小澤 廉 インタビュー
“しっかりしたエースを目指したい”
熱い夏がステージに三たび帰ってくる！
小澤「マンガだけ、アニメだけでいいやと言わずに、一度でいいので観に来ていただきたいんです」
主人公・沢村栄純を演じる小澤 廉がそう語るのは、複数のスクリーンを駆使した映像や、二段構成のステージでマウンドとベンチのドラマを同時に見せる手法など、マンガともアニメとも違う新たな魅力を開拓した「ダイヤのA The LIVE」のこと。栄純とともに、ストイックなまでに野球に青春を懸ける青道高校野球部がこの夏、三たびステージに帰ってくるのだ。
今年に入ってから5本の舞台に出演するなど、役者として引っ張りだこの小澤だが、座長としてカンパニーを引っ張るこの作品には特別な思いがあるのだという。
小澤「昨夏のⅠのときはまだみんなのまとめ役、代表なんだという認識が甘くて……この春のⅡではそこをカバーするべく努力したんですが、カーテンコールなんかで力不足を感じることもあったんです。お客さんには『少し頼りない感じが栄純っぽい』と思っていただけたりもしたみたいなんですが、みんなに認められてこそのエース＝座長だと思うので。今回こそしっかりしたエースを目指して頑張りたい」
Ⅰ、Ⅱを通して、栄純と同じ1年生ピッチャー・降谷 暁役の廣瀬智紀、面倒見のいい2年生キャッチャー・御幸一也役の和田琢磨ら、周囲のアドバイスも得ながら〝小澤 廉が演じる沢村栄純〞が形作られていったと語る。そのなかにはこんな人物との交流も。
小澤「原作者の寺嶋（裕二）先生が稽古場までわざわざ指導に来てくださって、栄純のフォームが固まっていったんです。“舞台版も愛してくれてるんだ”ってうれしい気持ちになりましたね」
今作で青道高校は、並々ならぬハングリーさを持つ1年生バッター・轟 雷市を擁する薬師高校と戦うことに。ひと筋縄ではいかないこのチームに対し、青道ナインは4人のピッチャーが代わる代わるマウンドに立つ継投作戦を選択するが……？
小澤「栄純と雷市との対決シーンは大事なポイントになると思うので、雷市役の方とじっくり話し合って作っていけたらと思います。めまぐるしい展開にもなると思うんですが、だからこそ試合の状況や局面を分かりやすく伝えたい。スクリーンやステージのあちこちで物語が進むので、僕らもその全部をリンクさせて観せることに苦労している部分はありますが、今回はその観せ方のクオリティもより高めていけたら」
そして毎回のチケット争奪戦も話題の同作品だが、その魅力はキャスト、スタッフの作品愛の強さにあるとも語る。
小澤「原作を忠実に再現しているので、原作ファンの方にも“あのシーンだ！”と感じてもらえるポイントが多いと思うんです。例えばノリ先輩（青峰佑樹）の『俺の唐揚げどこ？』っていう、なんてことないセリフがあるんですが（笑）、演出の浅沼晋太郎さんがどうしても入れたいと言って実際にシーンに取り入れたら、そのひと言で会場が沸いたんですよ。みんなそういうこだわりを大事にしていますね」
今作の上演期間中には、シリーズを通して振り返れるような企画も進行中とのこと。この夏はぜひ、2.5次元で繰り広げられる熱戦に注目してほしい。
【WEB版こぼれ話】
アニメ版・舞台版共通でマネージャーの吉川春乃を演じる遠藤ゆりかなど、女性キャストも含んでいるが、「ダイヤのA The LIVE」の現場はまるで男子校のようににぎやか。
小澤「キャストみんなで食事会とかしてると、仲が良すぎて本当にうるさいんですよ。その中心にいるのは、（倉持洋一役の）葉山 昴くんとか（伊佐敷 純役の）高橋良輔くん。昴くんがいじられ役で場を明るくしてくれて、良輔くんがみんなのまとめ役というか。舞台裏での思い出も、いろいろありますね。みんなでカラオケに行ったりするんですけど、（前園健太役の）澤田拓郎くんがラップがうまくて盛り上げてくれたり。あと昴くんが『ダイヤのA』の主題歌を歌ったのを動画に撮って、歌ってる大石昌良さんに見せたら『僕よりうまくなるのやめてください』って言われたこともあって……ホントにくだらないんですけど（笑）、舞台裏も含めて楽しいカンパニーです」
インタビュー・文／古知屋ジュン
Photo／関口達朗
構成／月刊ローソンチケット編集部 6月15日号より転載
写真は本誌とは別バージョンです。
【プロフィール】
小澤 廉
■オザワ レン ’91年、神奈川県出身。テレビドラマ「仮面ライダー鎧武／ガイム」ラット役のほか、ミュージカル「薄桜鬼」藤堂平助役など舞台作品でも人気を獲得。アイドルグループ、B2takes! のメンバーとしても活躍している。
【公演情報】
ダイヤのA The LIVE Ⅲ
日程・会場：
2016/8/19[金]～9/4[日] 東京・Zeppブルーシアター六本木
★詳しいチケット情報は下記ボタンにて！
