舞台『GO WEST』囲み取材&ゲネプロレポート
撮影：清田征剛 ©GOWEST2015
舞台『GO WEST』が、６月４日に東京の天王洲 銀河劇場にて初日を迎えた。
公演直前、囲み取材とゲネプロ（公開舞台稽古）が行われ、囲み取材には、作・演出・出演の池田鉄洋、舞台初主演となる渡部秀、舞台初出演の小島藤子と、太田基裕、栗原類、田口浩正の６名が登場。それぞれ意気込みを語った。
【囲み取材レポート】
池田鉄洋（作・演出／娼婦・アンジー役）
「自信作が出来上がりました！ ハラハラドキドキの娯楽大作、全く新しいウエスタンが出来たと思っております。役のイメージ通りの方々に集まって頂いた贅沢過ぎるキャスティングで、見たことのない秀くんや小島さんを見ることが出来ると思います。お楽しみに！」
渡部秀（元ウエスタンショー芸人・モンキー役）
「初めての主演舞台で素敵な大役を頂き、主演としての覚悟と最後までやり切る決意を持って臨みました。色々な西部劇からのエッセンスを取り入れた、自分オリジナルのガンアクションをお見せ出来ると思います！ 素敵なスタッフ、キャストに囲まれて、怪我なく千秋楽まで突っ走りたいと思います」
小島藤子（ワケあり娘・ドリュー役）
「歌は苦手なのですが、生歌のシーンがあります。そこは笑って頂ければ…（笑）。とっても面白くて笑いの絶えない素敵なカンパニーなので、この雰囲気を皆さんに伝えられたらいいなと思います。ぜひ楽しんで頂きたいです」
太田基裕（元ウエスタンショー芸人・ルコック役）
「ウエスタンショー一座の１人ですが、常に中立のポジションに居る辺りが自分と似ているかもしれません（笑）。渡部秀くんと佐藤真弓さんとの掛け合い、３人の絶妙なバランスを表現出来たらと思っています」
栗原類（チャラい馬・ギャロップ役）
「人間以外の動物の役は初めてだったのですが、お話を頂きとても嬉しかったです。ドキュメンタリーチャンネルで馬の動きなどを見て馬役を研究しました。チャラい役作りは色んな人を見て…誰というのは言えません！ 馬が人間になったらこんな感じだろうなと思えるような衣装のこだわりが随所にあるので、注目して頂ければと思います」
田口浩正（ギャング団の超怖いボス・パンサー役）
「怖いギャング役なので、普段から役作りのために楽屋でみんなとしゃべらないようにしています（笑）。あとはマーロン・ブランドを見て研究してみたり…。いつもの僕の小賢しい芝居はしないようにして、舞台では初めての大悪党役を演じたいと思います。小さい爆弾がいくつも仕掛けられている、勢いのある舞台です」
囲み取材中は、池田のドレス姿に田口が「意外とキレイだよ…」と褒め、池田が照れながらも「当時のミス・アメリカはこれくらいだったと思う」と断言してキャスト陣が爆笑するなど、和気あいあいの雰囲気。
初主演を務める渡部も「プレッシャーは勿論ありますが、それよりもワクワクした気持ちの方が大きいです」と自信を覗かせた。
【ゲネプロレポート】
囲み取材後、マスコミ・関係者に向けて『GO WEST』のゲネプロが行われた。
舞台はアメリカ・西部開拓時代。リンカーンが凶弾に倒れ、鉄道は東から西へと線路を延ばし、大陸横断鉄道が間もなく完成を迎えようという頃。「ならず者」たちであふれ返る西部の町で起こる、とある騒動から始まる。
芸人一座が「ウエスタンショー」として起こした騒動は、悪党一味から逃れてきたワケありの少女によって混乱を極め、芸人一座やそこに居合わせた賞金稼ぎ、荷馬車を引いていた馬まで巻き込み、大騒動へと発展していく。
渡部演じる元ウエスタンショーの芸人は、ヘタレな鉄道オタク。憎めないヘタレ加減と、アクションシーンで見せるキレの良さ、軽快なセリフ回しで堂々たる主演ぶり。
舞台初出演の小島も、キュートなおてんば娘を好演。シスター姿から始まる様々な衣装姿、生歌披露、セクシーシーン（!？）と、幅広い魅力を見せていた。
「1860年代のアメリカ」という馴染みの薄い時代背景も劇中で分かりやすく解説が入り、池田鉄洋ならではのコメディテンポ、ストーリーの仕掛けも小気味良い。
観客が抱いている“ウエスタン”のイメージを、時に王道、時に逆手に取るようにして、愉快痛快に展開していく。
芸達者揃いのキャスト陣が醸し出す絶妙な間の良さで、至る所に笑いどころが満載。
その空気を一変させるような田口の重厚感も圧巻だ。
クライマックスの大乱闘シーンは、ガンアクションのみならず、全員がバラエティ豊かな武器（？）で戦うところも見どころの一つ。
荒野に吹き荒れる塵風が、ラストには希望に満ちた追い風となる。
梅雨時を吹き飛ばすかのように、「面白かった！」と笑顔で劇場を後に出来る、爽やかなコメディ作品だ。
取材・文：片桐ユウ
【公演情報】
イケテツ版ウエスタン・アクションコメディ!!
『GO WEST』
日程：6/4[木]～14[日]
会場：天王洲 銀河劇場
料金：全席指定 ￥7,900
食事付チケットや、『ア・フュー・グッドメン』とのセット券も販売中！
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