・インタビューしちゃいました!! 2015-04-15 00:00

ミュージカル『100万回生きたねこ』深田恭子 インタビュー

fukada

今までにない自分に会いに――

初舞台で名作絵本の世界に生きる

 

「初めてこの作品を観たとき、涙が止まらなかったです。生きることの尊さというか、すべてが自分の心にぶつかってきました」と語る深田恭子。佐野洋子の絵本「100万回生きたねこ」を原作に、イスラエルの演出家ユニット、インバル・ピントとアブシャロム・ポラックが演出・振付・美術を手がけた独創的なミュージカルへ、初めて足を踏み入れる。

深田「ずっと映像の世界でお仕事させていただいていたので、舞台は何もかもが違うと思いましたし、自分は入り込めない、まったくの別世界だと思っていました。自分が舞台に立っている姿なんて想像もつかなかったです」

初舞台のプレッシャーよりも「この作品の世界に入りたい」と思う気持のほうが強かったという。

深田「お話自体は決して前向きに描いているわけではないのかなと。世界観のなかに感じられるちょっと影のあるものが、誰しもが一度は感じているもののような気がして。歌もお話もすべてに魅了されて、ずっとこのミュージカルが頭から離れない。とりこになっています」

深田が演じるのは、100万回生きたねこが出会う「白いねこ」と「女の子」の二役。

深田「白いねこのような真っすぐな強さが自分にあるのかはちょっと自信がないです……100万回生きたねこのようにちょっと屈折している部分のほうがある気がしていますが(笑)。女の子の場面はとても好きです。いとおしいものを欲しくて欲しくて仕方なくて、そういうつもりじゃなかったのに間違えてしまうというか。すべての登場人物に、人生を物語るものが詰まっていると思います」

戯曲は日本演劇界を疾走する若き劇作家3名、糸井幸之介(FUKAIPRODUCE羽衣)、戌井昭人(鉄割アルバトロスケット)、中屋敷法仁(柿喰う客)が思い思いに書いたストーリーを野田秀樹の監修によりひとつにまとめたもの。音楽は注目の音楽家ロケット・マツと阿部海太郎が担当している。錚々たるメンバーが集結して作り上げた本作は、2度目の上演にあたりさらに純度の高い公演を目指していく。

そこに飛び込んでいく深田は現在、ワークショップの真っ最中。ステージ上での体の動かし方に新鮮さを感じる日々だ。

深田「映像とは使う体の部分や表情も違いますし、自分ってこういうふうに動くんだと驚いています。自分のすべてを託してご指導いただいています。この舞台は“楽”という漢字は合わない気がするので、演じることを“楽しむ”という思いとは違うんですけど、とにかくこの世界に生きることを待ち望んでいます。初日を迎えたとき、形ではなく自分が実感として体で感じるものがあったらいいですね。今までになかった自分だと思うので、早くその自分に会いたい」

ステージに生きる深田恭子に、私たちも早く会いたい。

 

インタビュー・文/片桐ユウ
Photo/植田真紗美
構成/月刊ローソンチケット編集部

 

【プロフィール】

深田恭子
■フカダ キョウコ ’82年、東京都出身。’96年ホリプロタレントスカウトキャラバンでグランプリを受賞し芸能界入り。以降ドラマ、映画、音楽と多岐にわたり活動。

 

【公演情報】
ミュージカル『100万回生きたねこ』
日程:2015/8/15[土]~30[日]
会場:東京芸術劇場 プレイハウス
料金:【東京】S席¥10,800 サイドシート¥8,500
※今後、石川、大阪でも開演予定

※未就学児入場不可

【発売情報】
プレリクエスト抽選先行:4/10[金]12:00~15[水]23:59
一般発売:4/25[土]12:00~
詳しくは下記の「チケット情報はこちら」ボタンから!