・インタビューしちゃいました!! 2016-10-07 11:00

『松下洸平LIVE2016 LIVING XMAS』
松下洸平 インタビュー

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 TV、舞台、そして音楽活動と幅広く活躍する松下洸平が、2016年12月22日(水)Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASUREにて、ワンマンライブ『松下洸平LIVE2016 LIVING XMAS』を開催!
 “クリスマスのホームパーティーを楽しむイメージで”と語るライブの構想について、ミュージカル『ラディアント・ベイビー ~キース・へリングの生涯』や舞台『崩壊シリーズ〜九条丸家の殺人事件〜』など話題作への出演を経て変わった心境、今後控える舞台『木の上の軍隊』への意気込みなど、“2016年の松下洸平”が感じられるインタビュー。「ローチケ演劇宣言!」独占でお届けします!

 

――今年の7月にYouTubeで公式チャンネルをご開設。オリジナル楽曲を公開されていますね。

松下 元々はファンクラブの中だけで公開していたんですけど、曲も増えましたし、こうして年に一回ライブもやらせて頂いているので、少しでも来てくださるお客様に知ってもらえるようにと。最終的にはCDにしたいという目標もありますけど、今はリリースしているわけではないので、ライブでしか聞けない状況が毎年のように続いていて(苦笑)。「どんなカタチでもいいので聞けるようにして欲しい」というリクエストも頂いていたので、YouTube全体に公開してみました。役者としてのイメージが強いところもあるので、音楽活動をしているということも知って頂ければと思って。

 

――今回のライブは“LIVING XMAS”、去年の“CALM”に続き、穏やかさを感じるタイトルです。

松下 ガッツリとバンド編成でワンマンライブとしてやるようになったのは今回で4回目になりますけど、僕のライブって毎回のんびりムードなんです。「ウオォー!」ってノリは全くないんですよ。「お客さん寝ないのかな?」って思ってしまうくらい(笑)。決まった日程がクリスマスに近かったので、“クリスマスライブ”とした方が分かりやすいと思って振り切ったコンセプトにしました。ただ、それこそ「CALM」じゃないですけど、ゆったりのんびり過ごせる音楽を僕は提供したいと思っているので、クリスマスのパーティーを家でやっているようなテイストにしようと。セットにもカウチなどを置いて“Living”をイメージしたものにしたいと思っています。ホームパーティーに来たような感覚で楽しんで頂ければいいなと思いますね。

 

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――クリスマスらしさはどんなところに?

松下 楽曲は、クリスマスナンバーと冬をイメージした曲のカバー。洋楽も邦楽もやります。今回は半分くらいカバーですね。オリジナルも勿論やりますけど、アレンジを変えてしっとりお届けしたいと思っています。お客様から「歌って欲しいクリスマスソング」のリクエストを募って、希望が多かった曲をやったりもしてみたいなと。クリスマスの曲を選んでいると、どうしてもバラードが多くなってしまうので、どうやってバランスを取ろうかなと思っているところです。

 

――ちなみに松下さんのお好きなクリスマスソングは?

松下 スティービー・ワンダーの『Someday at Christmas』。今回はやらないんですけど(笑)。最初は「やりたい!」と思ったんですけど、改めて聞いたらめちゃくちゃ難しかったんですよ! 今やったら二度と聞きたくない曲になってしまうかもしれないので(苦笑)。40歳くらいになったら挑戦したいと思います。

 

――(笑)。今回の新しい挑戦などはありますか?

松下 今まで使ったことのない楽器を入れようかなと考えています。クリスマスに合わせた、とある楽器を。それと毎回アンコール前に流していた企画映像はナシにして、ライブ中に流す演出映像を自分で作ってみようかなと思っています。色々やりたいことはあるので、いかにそれを実現するかだけですね。イメージや想像をするのはタダなので(笑)。でも毎年ちょっとずつ夢が叶っていっているし、それを叶えてくださるスタッフの方やサポートしてくださるバンドの方、心強い方々がたくさんいるので、ライブは年に一回のワガママを叶えられるとても大事な日になっています。

 

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――コンセプトから選曲、映像、セットに至るまで松下さんご自身が決めるライブだと伺っています。

松下 そうですね。今回は超強行スケジュールで、箱(会場)を押さえるのが大変でした! 今年は出来ないんじゃないかという話も出たんですけど、どうしても年に一回はやりたいからと言って。僕の場合は半年後に自分が何をやっているかも分からない状態なので、ようやく日程が見えた頃にはライブハウスがほとんど埋まっていたという……。色々大変なこともありますけど、ライブで何をやろうかなと考えている時間は楽しいです。例えるなら、引っ越し前みたいな感じ(笑)。準備の大変さはあるけど、新しい部屋に何を置こうかとか、配置をどうしようかワクワクしているっていう感覚。心のどこかにいつもライブのことはあるので、この1年間で貯めてきたものを1日で消化したいと思っています! ライブがあるから、次の1年また頑張れるというところもあるので。色んな活力になっていますね。

 

――ご多忙なスケジュールかと思いますが、曲作りなどはその合間を縫って?

松下 はい。元々音楽でデビューしているので、自分にとっては音楽制作が原点なんです。お芝居は、自分のことは置いておいて役柄に合わせて生きているので、年間を通して自分として生きている時間の方が短いんじゃないかというくらいなので(笑)。その役のことばかり考えているので、自分の気持ちを吐き出す場所がなかったんですよ。役者を始めた頃には、一本でやろうと思って一度音楽をキッパリ止めたんですけど、自分のバランスが取れなくなってしまって。「これは音楽をやっておかなければ!」と改めて思って、仕事の合間に曲を作り始めました。そうしたら落ち着ける場所が見付かった気がしたので、自分には音楽が必要なんだと思いました。

 

――ご自身の人生に欠かせない音楽で、1年の集大成を放出する場がこのライブ。役者業での経験が音楽活動の方に良い影響を及ぼすことは?

松下 めちゃくちゃあります! 特に今年は、舞台で本当に幅広い役柄をやらせて頂いたので。6月に出演させて頂いたミュージカル『ラディアント・ベイビー ~キース・へリングの生涯』では、珍しく恰好良い役をやらせてもらったんですよ! 大概、僕はゲイか、猟奇的な殺人犯か、とぼけた役。この3本柱で形成されているので(笑)。でも『ラディアント~』はちょっとワイルドなゲイの役で。そこで“カッコつける”って楽しいかもと思ったので、今回のライブでは1、2曲本気でカッコつけてやってみようと思っています! 役柄によって色んな経験をさせてもらえるので、その都度新しい自分を発見出来る。広がるツールになっていると思います。

 

――曲作りなどにも影響することはありますか?

松下 あると思いますね。それこそ最初にお話したYouTubeの映像、あのPVは自分で編集しているんですけど、自分で自分の映っている映像を編集するって相当恥ずかしいんです(笑)。でも恥ずかしさがちょっとなくなってきた気はします。

 

――ご自分に酔えるようになった、とか。

松下 それはないです(爆笑)! 全っ然、酔えない! 「俺、めっちゃカッコイイやん!」っていう気持ちはないですねえ。でも、コンプレックスが自分の中にたくさんあって、自分に自信を持てなかった時期があって。だからこそ、ちょっとでも自分のことを好きになれたらいいなと思ってやってきたところがあるんですけど、今年色んな舞台に出演させて頂いている中で……ちょっとだけですよ? ちょっとだけだけど、もしかしたら自分で思っているより、自分は必要とされているかもしれないと思えたんですよ。「いやいや、自分なんてすみません」って思っているばかりじゃなくて、自分がどう周りから必要とされているのかを考えられるようになったんです。それで映像の編集とかでも「もうちょっと寄り(アップのショット)を入れてもいいかな?」と思えるようになりました。

 

――それはこの1年間で変わったこと?

松下 そうですね。今も「みんなが僕を待っている!」なんて全然思わないですけど、少なくとも僕のことを必要だと思ってくださる方がいるんだなと。そこは忘れてはいけないぞと思って。楽曲作りや映像編集、そもそもYouTube全体に上げようと思えたのもそういうところからだと思います。色んなことが色んなところで影響した1年ですね。自分の中で答えが出ているだけで、それが世の中にどれだけ影響するのかはまだまだこれからですけど、一つそういう風に思えたのは自分の成長なのかもしれないです。

 

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――とても良いコンディションになっていると。

松下 まだ今年のラスボスとも言える11月の舞台『木の上の軍隊』が控えていますし、また気持ちは変わってくるとは思いますけど、それを迎える前にこういう気持ちになれているのは救いです。もちろん不安はたくさんありますけど、待ってくださっている方の期待にしっかり応えなければいけないですし。……この1年で、色んな人に出会って、色んな話を聞いて、色んな人生に触れたので。

 

――特に影響を感じたお相手は?

松下 えー! 誰か一人に絞るのは難しいですね……。本当にたくさんいるんですよ。これを言うとね、ザワッとするかもしれないんですけど、僕的に今年のMVPなのは柿澤勇人です。新しい出会いでいうと演出の岸谷五朗さん、4月の舞台『崩壊シリーズ〜九条丸家の殺人事件〜』の座長・山崎樹範さん、『木の上の軍隊』で共演させて頂く山西惇さんも。

 

――それぞれの作品で数多くの出会いが。

松下 はい。今年に限らずですが、「僕を待ってくれる人」というところでいうと『木の上の軍隊』でご一緒する演出の栗山民也さんを挙げたいです。かれこれ5、6年は毎年ご一緒させて頂いているのですが、自分でいうのもおこがましいですけど、すごく僕を信じてくださっていて。どうしてこんなにも信じてくださるのか、一生聞けないし栗山さんも言ってはくださらないと思っているので分からず仕舞いだと思いますけど、本当に偉大な方です。何度も何度も心が折れそうになる時はあるんですけど、栗山さんが信じてくれているから頑張ろうといつも思う。信じてくれている人がいるというのは…生き甲斐です。生きる力をくれる人。今までずっと、そう考えるのが恥ずかしかったんですけど、でも待ってくれている人がいるってこんなにも嬉しくて幸せなことなんだから、堂々と言っていいじゃないか、と思うようになりました。

 

――舞台もとても楽しみになりました! 松下さんを待っている人の中には、ライブを楽しみに待つ方々も。ぜひメッセージをお願いします。

松下 年に一回ですけども、自分に出来る精一杯のおもてなしをさせて頂ける喜びを感じています。毎年のように観てくださる方々には、ちょっとずつ大人になっていく自分、また新しい自分を見せられるようにしっかり歌いたいと思います。20代最後のライブなので、良い締めくくりになればいいなと思っていますが、気兼ねなくのんびり遊びに来てくださると嬉しいです! お待ちしています!

 

インタビュー・文/片桐ユウ

 

【公演情報】

松下洸平LIVE2016 LIVING XMAS

日程:2016/12/22(木)19:00
会場:東京・マウントレーニアホール 渋谷プレジャープレジャー
料金(税込):全席指定¥6,500
※ご入場時ドリンク代別途必要

★10/7(金)23:59まで先着先行受付中!
そして10/8(土)10:00より一般発売開始!