「ドリアン・グレイの肖像」中山優馬 インタビュー
初ストレートプレイで主演！
堕ちてゆく美貌の青年に挑む
美貌の青年、ドリアン・グレイは己の肖像画をうらやみ、嫉妬する。
「いつまでも若さを失わずにいるのが僕で、老い衰えていくのがこの絵だったなら……」
その後、背徳に溺れ享楽の限りを尽くすようになったドリアンの望みどおり、彼の肖像画だけが醜く老いていく――。
19世紀末の唯美主義者、オスカー・ワイルドの傑作小説を、英国演劇界の名匠であるグレン・ウォルフォードが完全舞台化する。
永遠の美を欲したことで数奇な運命に翻弄されていく主人公に挑むのは、ストレートプレイ初出演にして初主演となる中山優馬。
中山「現実感がないようでいて、どこまでもリアルに感じる物語だと思いました。共感と言っていいのか分からないですけど、誰しもが持っている純粋さと欲望だという気はします。初主演ということで緊張もありますけど、そもそも武器がないところで何を不安に感じているんだと。ずっとやってきたダンスとはまったく別の土俵だととらえていますし、体当たりでいこうというのが正直な思いです」
グレンからは「私を信じてくれれば大丈夫」と絶対的な言葉をもらったという。
中山「じゃあ信じます！って。僕は柔軟性だけを持って身を任せたいと思います。グレンの考えるドリアンをいかに吸収していくかが役作り。新しいことにチャレンジさせてもらえるのがすごくありがたい。初めてのことって年々減っていくものだと思うので、この機を逃さずしっかりやっていきたいです。いろんな見方があると思いますけど、ドリアン・グレイはすごく純粋な人だと僕は思っているので、お客さまにも純粋にご覧いただいて……そして絶望して帰っていただければ（笑）」
ドリアンは快楽主義の権化ヘンリー・ウォットン卿の言葉に幻惑され道を踏み外していくが、中山自身は良き周囲に恵まれている。
中山「導いてくれる先輩、ということでまず思い浮かぶのは滝沢くん（滝沢秀明）。ご飯に連れて行ってくださったり、プライベートでもかわいがっていただいています。過去にドリアン・グレイを演じられた山本耕史さんにも報告したら、ご自宅に呼んでいただいて。『難しいし演じていてつらくなるときが来るけど、最後まで純粋な気持ちを忘れなければ優馬なら大丈夫』とアドバイスをいただきました。仲田拡輝（ジャニーズJr.）ともいろいろ話そうねと約束しましたし、共演者の方々とたくさんコミュニケーションを取って、教えていただきながら作り上げたいと思っています」
“輝ける青春”とあだ名される主人公同様、溢れる若さと美貌を持ち合わせる中山だが、美への意識に対しては「そんなに持っていないかもしれないです。ヨーグルトを飲んでいるくらいですかね」と、等身大をのぞかせた。
インタビュー・文／片桐ユウ
構成／月刊ローソンチケット編集部
【プロフィール】
中山優馬
■ナカヤマ ユウマ ’94年、大阪府出身。’08年、テレビドラマ「バッテリー」にドラマ初出演で主演。その後も話題の連続ドラマに主演。今年、自身初の単独ソロコンサートを開催した。
【公演情報】
ドリアン･グレイの肖像
公演日程・会場：
2015/8/16[日]～18[火]、9/1[火]～6[日] 新国立劇場 中劇場
2015/8/22[土]～26[水] 森ノ宮ピロティホール
2015/8/29[土]～30[日] キャナルシティ劇場
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