・インタビューしちゃいました!! 2016-04-15 00:00

ライブ・スペクタクル『NARUTO-ナルト-』 児玉明子&松岡広大&佐藤流司 インタビュー

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©岸本斉史 スコット/集英社
©ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」製作委員会2016

“『NARUTO -ナルト-』ワールドを体験してほしい”
世界を魅了したライブ・スペクタクルが帰って来る!

 

 世界各国で愛される日本発のコミック&アニメ『NARUTO-ナルト-』。里一番の忍を目指すナルトと個性溢れるキャラクターたちが、世界を揺るがす陰謀に立ち向かう……というストーリーに、プロジェクションマッピングなどの映像演出、トランポリンを使ったアクロバットやエアリアル(空中演技)といった役者の身体的表現を組み合わせ、2.5次元演劇が持てる可能性を提示したのが『ライブ・スペクタクルNARUTO-ナルト-』だ。昨年アジア圏を含む4カ国で上演され、各地を興奮と感動の渦に巻き込んだこの作品が帰って来る。

 「『NARUTO』はどこに住むどんな世代や性別の方にも響く普遍性を持っている作品。その懐の深さがあるから、私たちも色んな仕掛けを組み込んだライブならではの演出ができるんです」と語るのは、脚本・演出を手がける児玉明子。初演に続きうずまきナルトを演じる松岡広大、うちはサスケを演じる佐藤流司もうなずく。

松岡「キャラクター一人ひとりが孤独や心の傷を背負っているんですけど、それがどんな人の情にも訴えかけるようなところがあって。少年誌ではあまり描かれないような人間のリアルな部分が表現されているので、そこを大事に演じました」

佐藤「シンプルかつ美しいドラマがある作品なので、俺らはその原作や台本、演出に身を委ねて、舞台上で全力でかっこつければいい。のびのび芝居できたので、それが等身大のナルトやサスケのキャラクター作りにつながったと思います」

 

 二人は熱のこもった演技に加え、難易度の高いアクションも披露。苦労の多かった初演時を振り返りつつ、再演への意気込みを語ってもらった。

松岡「初演のときは初主演・初座長だったので本当に悩みながらの日々だったんですが、今回は信頼しているキャストのみなさんとまた一緒にやれますし、変に気負わずみんなで一緒にこの作品を作り上げていきたいです」

佐藤「俺はエアリアルなんかも最初は全然できなかったですし、身体的なスキルが役に見合わなくて壁にぶち当たってましたね。今回は再演なので台本は同じでもより深いところまで表現したいし、前回よりも劇的にスキルアップをしたものをみんなで見せられたら」

 

 互いの演技を「素の広大がまさにナルトなので、天てん真しん爛らん漫まんさに溢れてた」(佐藤)、「流司くんのサスケは表情や動きも計算し尽くされてて、舞台裏でも殺気を感じるほど」と評した二人。今回はサスケに思いを寄せるサクラ(伊藤優衣)、ナルトたちを厳しくも温かく見守るはたけカカシ(君沢ユウキ)といった初演時のキャラクター勢に、個性派キャラのロック・リーも加わってよりパワーアップしたものになるという。

児玉「“演じてる側と観る側”ではなく、『NARUTO』ワールドにお客さまも入り込んでほしいんです。魅力的な物語のなかで役者たちが命を張って演じる、その時間を共有することで元気をもらえたり、普段忘れている感情を呼び覚まされたりするんじゃないかと思います。初演を観ていない方、まだ演劇を観たことがない方にも、ぜひこの世界を体験していただけたら」

 

【WEBこぼれ話】

 マカオ、マレーシア、シンガポールでも上演されたこの作品。海外でも愛されている作品だけに、観客のリアクションもとても熱狂的だったのだそう。

児玉「舞台を観るとき日本人はお行儀がいいんですけど、少し離れたアジアの国の方々だとイベントを楽しむような雰囲気で、感情表現の仕方もすごくオープンなんですよ。実は日本の観客がすごく特殊なんだと気付かされました。あと、マレーシアでは暗転したところで盛り上がるという謎の事態がありましたね(笑)」

松岡「カーテンコールのときに握手を求められたりもして……。エンタテインメントにすごく前のめりに向き合ってくれている感じがありました。作品愛の強さも感じましたね」

佐藤「マレーシアだかシンガポールだったかな。サスケがサクラの気持ちをはねつけるようなシーンがあるんですけど、そこでブーイングが起こったのが忘れられないです。舞台上で起こっている物事に対して、感情をダイレクトに出される方が多いんだなって」

 

インタビュー・文/古知屋ジュン
構成/月刊ローソンチケット編集部 4月15日号より転載

 

【プロフィール】

児玉明子
■コダマ アキコ ’98年に宝塚歌劇団で作・演出家デビュー。’10年に文化庁の新進芸術家海外研修制度でカナダへ留学。’13年の宝塚歌劇団退職後は「GOKÛ」(’16年2月)など多彩な作品を手がける。4/30[土]~5/9[月]には「FAIRY TAIL」を上演。

松岡広大
■マツオカ コウダイ ’97年、東京都出身。’13年に初舞台を踏み、同年ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズン(遠山金太郎役)に出演。「特命戦隊ゴーバスターズ」(テレビ朝日)など映像作品でも活躍。資生堂「シーブリーズ」のCMに出演中。

佐藤流司
■サトウ リュウジ ’95年、宮城県出身。’11年に「仮面ライダーフォーゼ」(佐竹輝彦役)で俳優デビュー。ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズン(財前 光役)やミュージカル『刀剣乱舞』(加州清光役)など、様々な作品に出演。

 

【公演情報】

ライブ・スペクタクル『NARUTO-ナルト-』

日程・会場:
2016/7/30[土]~8/7[日] 大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
2016/8/13[土]~28[日] 東京・AiiA 2.5 Theater Tokyo

★チケット情報
LEncore会員限定抽選先行 4/29[金・祝]12:00~5/8[日]23:59
プレリクエスト抽選先行 5/9[月]12:00~15[日]23:59